X‐ファイル シーズン6

"X-ファイル"とは、FBIの緻密な科学捜査でさえ真相究明できない未解決事件のレポートのこと。女性捜査官スカリーはモルダー捜査官の補佐としてX-ファイル課に転属してくる。モルダーは現代科学では解明できない事件をまとめたX-ファイルを単独で調査し、仲間から変人扱いされていた。UFO、オカルト、未確認生物などが絡むスーパーナチュラルな怪現象に立ち向かう男女のFBI捜査官たちの活躍を描く。独創的な世界観や物語の面白さはもちろん、劇場映画と比べても遜色のない映像クオリティが絶賛され、多くの賞に輝いたシリーズ。

『X-ファイル ザ・ムービー』が劇場公開されたことで、テレビシリーズ開始当時からのファンだけでなく、新しいファンからも待ち望まれていたのがこのシーズンである。"ビギニング(始まり)"と、この上なく相応しいタイトルがついたその第1話は、シーズン中最高視聴率を記録し、全米で2000万人が観たことになる。またこのシーズンでは、雨の多いカナダのバンクーバーから、太陽の光がふりそそぐカリフォルニアのロサンゼルスへとロケ地が移った。それにより、ファンは作品の雰囲気がぶち壊しになるのではないかと心配した。霧や雲で覆われるバンクーバーの天候が謎とスリルを盛り上げるのであって、それが"X-ファイル"のトレードマークでもあったからだ。ところがそんな心配は無用だった。カリフォルニアの陽光きらめく中で超常現象を目撃してもスリリングであることに変わりなかったのである。